はい、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの吸気システムにはいくつか重要な違いがあります。主な違いは、燃料供給の方式や燃焼の方法にありますが、吸気システム自体の流れには基本的に共通点もあります。それぞれのエンジンの吸気システムの流れを比較しながら、違いを説明します。
空気の吸引(エアインテーク)
空気の清浄(エアフィルター)
空気の流量調整(スロットルバルブ)
インテークマニホールド
吸気バルブを通過
燃料噴射と混合気の生成
燃焼(点火)
ディーゼルエンジンは、ガソリンエンジンとは異なり、燃料の噴射と燃焼の過程が異なります。ディーゼルエンジンでは、空気がシリンダー内に吸入された後、燃料は高圧噴射されて空気と混合され、自然に圧縮熱で点火されます。
空気の吸引(エアインテーク)
空気の清浄(エアフィルター)
空気の流量調整(スロットルバルブなし)
インテークマニホールド
吸気バルブを通過
圧縮
燃料噴射
燃焼(自己点火)
特徴ガソリンエンジンディーゼルエンジン
スロットルバルブあり(空気の流量を調整)なし(常に大量の空気を吸入)
燃料の供給方式空気と燃料が混合気として一緒に供給される空気を吸入後、高圧でディーゼル燃料を噴射
燃焼方式点火プラグで混合気を点火高圧縮による自己点火(点火プラグなし)
圧縮比比較的低い(8〜12:1)高い(14〜25:1)
インジェクターの役割空気と燃料を混ぜて噴射空気のみを圧縮し、燃料を高圧で噴射
吸気の管理方法スロットルバルブで調整空気の流量は常に多く、スロットルバルブは使用しない
ガソリンエンジンの吸気システムでは、スロットルバルブが空気の流量を調整し、アクセルの踏み込み量に応じて供給される空気量が変化します。燃料は空気と混合されてシリンダーに供給され、点火プラグで点火されます。
ディーゼルエンジンでは、スロットルバルブは使用せず、常に大量の空気を吸入します。燃料はシリンダー内で高圧で噴射され、自己点火によって燃焼が開始されます。
この違いにより、ディーゼルエンジンはガソリンエンジンに比べて高い圧縮比を持ち、燃焼温度が非常に高くなります。また、ディーゼルエンジンは燃料を圧縮して自然に点火させるため、点火プラグが不要で、燃焼過程が異なります。